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C1100の特徴が今すぐわかる!加工方法や使用用途を解説!!

2022.05.30(Mon)

材料Q&A

C1100の特徴が今すぐわかる!加工方法や使用用途を解説!!

C1100は純銅の一種であり、通称は「タフピッチ銅」です。導電率や熱伝導率に優れる性質があり、これらの特性を活かせる用途に使用されています。本記事ではC1100の加工方法や用途、特徴について解説します。C1100の特徴を詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. C1100とは?
  2. 導電率
  3. 熱伝導率
  4. 加工性
  5. 耐食性
  6. 耐熱温度
  7. 成分
  8. C1100とC1020の違い
  9. C1100の加工方法
  10. 曲げ加工
  11. 絞り加工
  12. 切削加工
  13. C1100の組織
  14. C1100の用途
  15. まとめ

C1100とは?

C1100は「タフピッチ銅」と呼ばれる純銅の一種です。純銅は材料中に含まれる酸素量の違いから、以下の3つに分類できます。
・無酸素銅
・リン脱酸銅
・タフピッチ銅

無酸素銅は約0.002%の酸素を含んだ純銅であり、C1020の名称で使用されています。リン脱酸銅の酸素含有量は0.01%程度で、代表的なものはC1201やC1220、C1221です。タフピッチ銅は酸素量が0.02~0.05%程度であり、比較的酸素が多く含まれています。

純銅の一種であり、高い導電率や熱伝導率に優れるといった銅特有の性質があります。C1100の具体的な特性について、詳しく確認しておきましょう。

導電率

C1100は金属の中でも、二番目に電気を通しやすいことが特徴です。また不純物として酸素が含まれていますが、導電率は高い値を維持しています。一般的に酸素は銅の導電率を低下させる効果がありますが、含有量は0.02%~0.05%と少ないため導電率への影響は小さくなっています。実際に導電率は、無酸素銅と同程度です。

熱伝導率

熱伝導率は金属の実用材料の中で、トップレベルに優れています。室温における熱伝導率は350~400W/(m・K)であり、ステンレスと比べて10倍以上の値に匹敵します。そのため、高い熱伝導性が要求される用途に適している材料です。

加工性

加工性は良好で、曲げ加工や絞り加工など様々な方法で加工できます。加工すると加工硬化が生じるため、硬度は高くなります。加工硬化とは、加工後に材料硬さが向上する現象のことです。

加工硬化を利用すると材料の硬さを調整でき、硬さに応じてそれぞれ名称が異なります。たとえば加工率が80~90%の場合はC1100-Hと呼ばれ、加工硬化の影響が大きいため高い硬度を示します。加工率が約40%の材料はC1100-1/2H、加工率が約20%のものはC1100-1/4Hです。

耐食性

耐食性が優れていることも、特徴の一つです。銅は酸素と反応しやすいため酸化銅を形成しやすく、表面に皮膜として現れます。この皮膜は酸化皮膜として、腐食や酸化を防ぐ役割を果たしています。

耐熱温度

耐熱温度は、200℃を目安に使用されています。なぜなら200℃を超える場合、材料が軟化してしまうからです。そのため製品として使用する際は、比較的低い温度で使用すると良いでしょう。

成分

成分はCu(銅)純度が99.90%以上、O(酸素)量が0.02~0.05%の純銅です。

C1100とC1020の違い

無酸素銅と呼ばれるC1020とよく似た性質がありますが、酸素量や純度が異なります。この理由は、それぞれの純銅を精錬するプロセスが違っているからです。

純銅を得るために電気精錬が用いられますが、プロセス中にS(硫黄)などの不純物が混入します。不純物が混入すると純銅の特性に悪影響を及ぼすため、不純物除去が必要です。そのため酸化処理を行うことで、純銅に含まれるSを取り除きます。

しかし酸化処理のプロセスでは酸素と水素が混入するため、溶解と脱酸が欠かせません。C1100の場合、生木を利用して脱酸します。生木中の有機物にはC(炭素)が含有されており、Cと酸素と結びつけて反応させることで酸素除去ができます。

一方でC1020の脱酸では、真空中や還元雰囲気下で溶解することが特徴的です。溶解の後、鋳型に溶かした金属を鋳型に流し込む「鋳造」を行うことで、脱酸しています。

このように純銅の種類によって脱酸プロセスが異なるため、除去しきれず純銅に残存した酸素量に違いが見られます。C1020のCu純度は99.96%以上であるため酸素量が少なく、純度99.90%以上のC1100と比べて高純度です。

C1100の加工方法

C1100は様々な方法で加工できます。主な加工方法は以下のとおりです。
・曲げ加工
・絞り加工
・切削加工

曲げ加工

曲げ加工とは材料を任意の角度に曲げて、製品に加工する方法です。材料を曲げる際は、パンチと呼ばれる金型を使用します。曲げ加工には様々な種類があり、加工形状に合わせて適切に使用することが重要です。

具体的には板材をパンチで押し曲げる「型曲げ」や、V字型のパンチを使ってあらゆる角度に曲げる「V曲げ」などがあります。V曲げはパンチの押し方によって、下記3つに分類できます。
・パーシャルベンディング(自由曲げ)
・ボトミングベンド(底突き曲げ)
・コイニングベンド(圧印曲げ)

このほか「L曲げ」や「U曲げ」など豊富な種類があるため、適切に加工方法を選択することは困難です。曲げ加工に困っている方は、実績がある企業に相談すると良いでしょう。

絞り加工

代表者な加工方法の一つが、絞り加工です。絞り加工とは、金属板から様々な形状容器を作製する方法です。絞りの回数を増やすほど、底が深い容器を作れるようになります。

絞り加工では、パンチやダイスなどの金型を使用します。金型のサイズによって絞り回数が変わるため、加工前にサイズを調べたり外径の寸法比を決めたりすることが大切です。

絞り加工の種類は、以下の方法があります。
・円筒絞り加工
・角筒絞り加工
・異形絞り加工
・円錐絞り加工
・角錐絞り加工
・球頭絞り加工

加工する際は最終形状に合わせて、適した絞り加工を選ぶようにしましょう。

切削加工

切削加工する場合、刃物の切れ味が良い工具を選ぶことが重要です。なぜならC1100はほかの合金に比べて粘り気があり、切削面がきれいに仕上がらない可能性があるからです。そのため、切れ味の良い超硬材料を使用した工具がおすすめです。

切削加工では、下記3つのポイントを押さえておきましょう。
・適切なクーラントを使用する
・切削速度を高速にする
・すくい角の大きい工具を使用する

切削加工中に「溶着」が生じる可能性があるため、加工時にはクーラント(冷却液)を使用します。溶着とは、加工熱によって溶けた銅が工具に付着する現象のことで、クーラントで温度を下げて溶着を防ぎます。

ただしクーラントを使用する際は、油性クーラントがおすすめです。水溶性クーラントを使用すると、銅が変色を起こしてしまう可能性があります。

また切削加工の速度を速くすることも、溶着防止になります。なぜなら切削加工を速くすると切削抵抗が小さくなり、加工熱を抑制できるからです。切削抵抗を抑えると、迅速に加工できることもメリットです。

加工の際、すくい角の大きい工具を使用します。すくい角が小さい場合、切削抵抗が大きくなるため加工熱が発生しやすく、溶着が生じる原因になるからです。また切削抵抗が大きいと、切削面の仕上がり精度が低くなるリスクもあります。

C1100の組織

C1100は、比較的軟らかい性質を有しています。したがって製品として使用するためには、用途に応じて加工硬化による硬度調整が必要です。特性の具体例として、C1100-1/4HとC1100-Hの特性を確認していきましょう。まずC1100-1/4Hの特性は、以下のとおりです。
・引張強さ:215~275N/mm2
・伸び:25%以上
・耐力:250 N/mm2
・硬さ:55~100HV

一方でC1100-Hの特性は、以下のとおりです。
・引張強さ:275N/mm2以上
・伸び:2~15%以上
・耐力:355 N/mm2
・硬さ:80HV以上

以上のように、時効硬化が起こると硬さだけでなく、伸びにも影響を与えることがわかります。

C1100は600℃以上の環境下で「水素脆化」が生じてしまいます。水素脆化とは、水素と反応して材料が脆くなる現象のことです。純銅に含まれている酸素は酸化銅の状態で存在していますが、高温になると水素と反応し水蒸気を発生させます。

したがって、水蒸気として排出された箇所は空洞として残るため、割れが発生したりき裂が生じたりします。水素脆化を防ぐために、水素が反応しやすい還元雰囲気や高温での使用は控えるようにしましょう。

C1100の用途

熱伝導性と導電性を有するため、主な用途は以下のとおりです。
・電線
・プリント基板
・トランス用コイル
・機械部品
・自動車部品

上記のほか、水素脆化が発生しにくい低温環境にも使用されます。純銅を高温環境で使用したい場合は、C1020が使われるケースが多い傾向にあります。

まとめ

熱伝導率や導電率に優れるC1100は、様々な特性を活かして幅広い用途に使用されています。しかし高温環境では水素脆化が発生するため、注意が必要です。また加工する際は、溶着を防ぐといった工夫が欠かせません。純銅の加工で困っている方は、加工実績とノウハウが豊富なフィリールにご相談ください。

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