部品の量産試作を低予算・短納期で検討している企業担当者は、大阪の製造業者フィリールへご相談ください。国内・海外工場で1万個から10万個以上の大ロットも請け負っております。
目次
量産試作の目的を考える
量産試作の目的はメーカーが考える設計図・素材が想定する機能や見た目の基準を満たしているか、さらに量産が可能かを確認することが目的です。特に量産品の場合は試作を行わないと、図面と実際の加工品で差異が生じてしまった際、多額のロスが発生してしまいます。
量産試作の注意点
量産試作は上述したように機能や見た目に気を配ることはもちろんですが、精度とコストの確認にも注意が必要です。量産試作の段階で、本生産に移行するとどのくらいのコストがかかるのかをより具体化することができます。
もしコストが想定以上にかかるようであれば、①精度を落としても問題ないか、②図面を簡素化できないか、③切削工程を削減できないか、④素材を安いものに置き換えられないか、などを検討することになります。精度を落とすことによって、加工する工作機械もランクを下げることができるため、機械チャージを抑えることができます。
量産試作をメーカーへ依頼するのはデメリットが大きい
量産試作を生産する場合は、事前に設計図を作成したのち、試作メーカーに持ち込む企業も少なくありません。
試作メーカーに量産試作を依頼するメリットは、通常の加工業者に依頼するよりも低コストかつ5~10個程度の小ロットでも量産試作を請け負ってくれる点です。また、試作加工の段階で加工のしやすさや工程・金属素材の変更なども提案してもらうことができ、イニシャルコストの相談にものってくれます。
しかし、実際の本生産にあると、なぜか規格から外れてしまったり、小さな部品になればなるほど精度にばらつきが出やすくなってしまいます。また、試作加工段階は試作メーカーが担当しても、本生産も同時に依頼する場合、多くのケースで試作メーカーは別の業者に外注します。それも本生産時に規格から外れてしまう原因の1つとなります。
そういった本生産時のトラブルを最小限に抑えるためには、量産試作の段階から本生産を見越した製造業社に依頼することです。量産試作の依頼に慣れている業者であれば、試作メーカーと遜色のないサービスを提供することができます。もちろん量産部品を見越して、加工のしやすい図面制作をすることができます。
量産と試作の数量が違うことによる弊害
量産と試作は当然のことながら制作する数量がまったく異なります。例え量産を見越した試作であっても、実際の量産とは異なる加工工程を踏むことが多く、それが本生産時のトラブルの元でもあります。
金属加工部品における量産試作から部品本生産までの流れ
金属加工部品における試作量産の大まかな流れを下記にご紹介します。
1.製品設計
本生産の量産部品のロットが多ければ多いほど、最初の設計図がイニシャルコストを決める重要な要素となります。特に切削加工で量産をする場合は、①できるだけ切削工程を少なくする、②適切な精度に設定し、オーバースペックを控える、ことを念頭に設計図を作成するのがコストダウン化のコツとなります。
また、射出成形も同様です。押出成形の場合は精度が出にくく、また金型の調子によって品質にばらつきが出ますので、金型をシンプル化する方法をこの時点で模索しなければなりません。
2.量産前試作
量産試作は少なくて10個程度で十分ですが、原理検証をする場合は1000個ほど制作することもあります。
この時点で実際の製品に組み込んで規格に合うかどうかを確かめますが、1度の試作で検証も含めて評価テストに合格することはほとんどありません。そのため、依頼者と業者担当者の密接なコミュニケーションが必要となります。
3.量産部品
量産部品の本生産に移行する際は、日本国内で実施するのか、それとも製造業社が持つ海外工場で加工するのかなどを予算・納期を鑑みて打ち合わせします。
4.検査→納品
量産部品はしっかりと技術者が加工チェックを行ったのち、依頼者に納品します。
量産試作は海外工場と国内工場のどちらがおすすめ?
数万個から10万個以上の部品量産となると、海外工場と国内工場のどちらで加工・生産するかによって、見積価格は大きく異なります。ただし、品質検査や納期厳守については海外工場の苦手とするところでもあるので、依頼する調達関係者は、製造業社がしっかりと海外工場を現場レベルで管理しているかどうかを確かめてください。また、納期に関しては曖昧になることが多いため、契約書レベルでしっかりと厳守してもらうのがポイントです。
量産試作を日本で、本生産を海外で加工することも可能
量産試作の段階は日本で行い、実際の本生産はコストを抑えるため海外で加工することはできるのでしょうか。まず、結論から言うと「可能」です。
例えば弊社フィリールでは、日本とベトナムに工場を有していますが、いずれも同じ日本メーカーの工作機械を導入し、また日本人技術者がしっかりと現地作業員に指導をして、極力日本工場と同じ環境下で加工できるよう努めています。
一方で、製造業によっては日本工場と海外工場では明らかに精度・品質が異なる場合もあるので、どれだけ海外工場の運営に注力しているかを確かめるのは業者選びで重要となります。
量産試作を工場に依頼するときの注意点
量産試作を試作メーカーではなく、工場に依頼する場合は、「本生産の契約を強制してくる工場は避けるべき」と言えます。
工場側からすると、試作制作に関してはあまり利益がとれないため、本生産ありきで請け負う節があります。しかし、だからといって本生産の契約を試作段階で条件とする工場はあまり印象がよくありません。
量産試作から本生産までは長い期間に及ぶため、工場担当者の人柄や責任感も業者選択の重要な要素となります。
本生産を約束すれば量産試作も安くなる?
もし本生産も約束することができれば、業者によっては量産試作を無料、もしくは最低限の実費(素材調達費など)で請け負うところもあります。言い換えれば量産試作はそれほど割に合わない業務と言えるかもしれません。
量産試作ともに大阪のフィリールにご依頼ください
弊社フィリールは大阪に本社を置く製造業です。切削を主業務としていますが、あらゆる部品加工を図面作成から完成まで一気通貫で請け負っているのが強みとなります。
量産部品は海外工場対応でコストダウン化も可能!
量産部品のコストダウン化を望む場合は、ベトナム工場か中国工場で承ることができます。比較的ロット数が少なければベトナム工場で、1万個から10万個以上であれば中国工場で部品量産を実施することができます。
依頼者への納品前には大阪工場に持ち込んで、日本人技術者による加工チェックを欠かしません。
万が一精度が足りていなかったり、規格からずれている場合は、大阪工場にて修正することができます。