金属加工において最も重要となる切削工程ですが、主に旋盤とフライス加工を用いることになります。
特に旋盤は必ずと言っていいほど使う加工方法で、製品の精度に関わる重要な技術でもあります。
そのため、金属加工を工場に依頼する個人やメーカー担当者は、多少なりとも旋盤加工についての知識を蓄えておくのがいいでしょう。
目次
メーカーは知っておくべき金属加工における旋盤加工の特徴
そもそも旋盤とはフライスと対をなす金属加工技術で、被切削素材を回転させて、工作機械にセットしたバイトと呼ばれる刃物を押し当てて理想の切削をします。
ちなみに、フライス加工とはその逆で、被切削素材を固定させて、ドリルを回転させて金属加工を行う技術となります。
ほとんどの金属加工においては両方の加工技術が必須となるので、最新の旋盤加工機とフライス盤を備えているところは、「精密部品など切削に関わるほとんどの金属加工は可能なんだな」と解釈することができます。
汎用旋盤とNC旋盤の2つの加工機を使い分けている工場を探そう
旋盤は大きく分けて汎用旋盤とNC旋盤の2つのタイプがあります。汎用旋盤は手動でハンドルを回し、メモリをセットして金属を加工するアナログタイプのため、技術者の経験が必要なだけではなく、汎用旋盤のクセなども把握しておかなければ、思ったような精度を出すことができません。
一方でNC旋盤は数値制御をします。縦軸横軸など2~5軸の座標を設定することによって、自動で金属を加工してくれる旋盤加工機です。数値を入力するだけで、しかもメモリーすることもできるので、人の手や目には届かない高精度の部品を作るのに役立ちますし、量産も可能です。ただし、プログラミングの知識や、座標だけで製作の立体的なイメージができるスキルも必要ですので、決して「誰が操作しても同じ結果」と言うわけではありません。そこらへんは工場側がしっかりと社員教育、技術教育をしているか否かの境目となります。
金属の旋盤加工を工場に相談するときのチェックポイント
金属の旋盤加工を工場に依頼する場合、当然のことながら切削する箇所が複雑で、工程が多ければそれだけコストも高くなります。
旋盤加工に限らず、金属の切削において最もコストダウンを図れるポイントというのは、「シンプルな図面」です。
旋盤加工で対応しやすいものは値引きもできますが、複雑な形状を加工する場合は、複数の工程が必須となり、さらに5軸やレーザーなど高度な工作機械が必要となるので、自然とコストも上がってしまいます。
工場によって得意な金属素材や旋盤加工がある
切削を主業務とする工場であれば、どこでも技術は同じというわけではありません。
金属加工が得意な工場の中には、樹脂など非金属の切削は苦手とするところも多いですし、金属加工工場であっても、鉄鋼ステンレスといった材質を得意としており、真鍮や原価の高い合金などは請け負いたくない、という工場も普通です。
旋盤でも所有しているCNC旋盤加工機の種類によっては、加工工程が多くなり、図面によっては割り増し料金を請求するところもあります。
旋盤加工機といっても1軸1タレット、2軸2タレット、立形CNC旋盤、シャフト加工機、複合CNC旋盤、平行2主軸旋盤など、種類があります。工場が所有している旋盤加工機によって、同じ図面と切削を用いても料金が変わるのは、このような事情があるからです。
板金やメッキ処理を別業者に頼むのは大損!
個人でもメーカーの方でも、時折見かけるのが「切削は切削工場へ、熱処理や塗装は表面処理の工場へ」依頼する方です。もちろん餅は餅屋で間違った考えではないのですが、その場合は下記デメリットが発生します。
1.責任の所在がはっきりしない
1つの製品の完成までに複数の関連のない工場が介入すると、製品が実用化されてから何かしらの不具合を起こしたさい、責任のなすりつけ合いがはじまります。
2.効率が極端に悪い=時間と手間がかかる
信頼できる工場を探すだけでも大変なのに、加工工程ごとに取引先を選定するのは非常に効率が悪いです。工程の度に複数社から見積もりをとって予算と納期を決める場合、必ずどこかで躓くことになります。
3.合計すると、料金が高くつく可能性がある
1社に旋盤や板金、表面処理まですべてを依頼すると、その工場は自社でできない工程は提携している工場に依頼して、二人三脚で作業をします。
1つの工程ではなく全体の工程で見積もりを算出するので、コストダウンも図りやすいですし、製品までのイメージができる分、品質もいいものが作れるはずです。
1つの工程ではなく全体の工程で見積もりを算出するので、コストダウンも図りやすいですし、製品までのイメージができる分、品質もいいものが作れるはずです。
逆に1つの工程だけでは、コストダウン化に限界があり、それ以上の値引きは「素材を変える」、「精度を落とす」など品質に影響のある個所を見直さなければなりません。
金属の旋盤加工はフィリールにお任せください
大阪に本社を置くフィリールは、切削を主業務とする金属加工工場です。高度な旋盤加工も可能ですし、図面起こしから製品完成まで一気通貫で請け負うことができるのが特徴です。
特に昨今は中小大手メーカーの方々から量産の依頼が増えています。
特に昨今は中小大手メーカーの方々から量産の依頼が増えています。
半導体製造装置の部品など精密部品も承ることができるので、まずはお問合せください。無料で見積もりをお出しします。