古くからモノ作りが盛んな日本では、国内で高品質の金属加工を工場に依頼できるのが魅力です。しかし、切削加工を依頼すると言っても、どのような基準で工場を選べばいいのかは疑問ですし、工場によって得手不得手もあります。そこで、今回は切削加工の依頼をするに当たり、おすすめの工場の選び方と依頼の仕方をご紹介します。
目次
切削加工の依頼をするメーカーも悩みや基準は様々
切削加工の依頼をするメーカー担当者様は、どのような基準で取引する切削加工の工場を選んでいるでしょうか。既存の取引先はあるものの、新規開拓でより安い製造業を探すよう上司から言い渡された企業担当者もいれば、全体的なコストダウンや加工工程の一本化を理由に、別の切削加工工場を探しているという方もいるでしょう。
特に2020年発端の新型コロナ後は、状況が様変わりして金属素材が一部高騰していたり、輸入が困難な状況にも陥っており、これまで国内製造を順守してきた工場の多くが苦境に立たされています。一方で自社で金属素材を海外から輸入している切削加工工場も、往々にしてコスト高となり、依頼主に出す見積もりの高騰が進んでいるのが現状にあります。
複数の工場に切削・加工を依頼するデメリット
メーカーによっては、その都度部品工場を探すところもあれば、数十枚の図面を手元に、10を超える工場に問い合わせをして、複数社と契約をするところもありますね。契約する工場が増えれば、それだけメーカー担当者は負担を強いられますし、納期の管理も大変です。
切削加工、焼入れ、板金、表面処理など、工程別に加工工場と提携してしまうと、一部の工程で遅延が発生した際は、すべての工程の納期が狂ってしまうことにもなりますし、トラブルが発生する都度、企業担当者は工場側と打ち合わせをする必要が出てきます。
ネットで探すと、これらの契約を業者に任せる、いわゆる代行業の存在も見つけることができますが、彼らは贔屓している工場から紹介料を得ることで利益を得ており、こちら側で工場の品質を確認できないのが欠点となります。
切削加工の依頼はフィリールへご相談ください
切削及び金属加工すべての依頼は、弊社フィリールにて承ることができます。弊社は図面作成と切削が主業務となりますが、多数の工場と提携しているため、板金、塗装、切断、溶接と製品完成までのあらゆる金属加工を請け負うことが可能です。
「そしたらフィリールに払う手数料分高くつくのでは?」と思うかもしれませんが、提携している工場は通常のメーカーに提案する見積もりよりも大分安い価格で加工を請け負ってくれるので、加工別にそれぞれの工場に発注するよりも、全体を通してコストダウンを図ることができます。それでいて取引する製造業は一社のみに絞ることができるので、納品や予算管理もしやすいはずです。
切削加工の依頼では品質・予算・納期のバランスを重視
切削加工だけではなく、その他の加工依頼もしていただくことによって、トータルで製品の品質と予算と納期を考えることができます。単純に品質だけを追求するのであれば、高価な工作機械を使うのが一番ですが、コストが跳ね上がるほか、高価な工作機械は基本的に加工が遅く、何台も所有しているわけではないので納期もずれこみます。
冒頭でご紹介したように、日本はモノ作りに関しては世界トップクラスの技術を持っており、複合加工機を使わなく、通常のNCやマシニングセンタだけで対応できる、といった事例も多くあります。そのため、切削加工に精通した技術者が多く在籍しているということは、それだけコスト面でも有利に働くこととなります。
フィリールに切削加工を依頼いただいた後の流れ
弊社に切削加工の依頼をいただく際は、大まかに以下の流れとなります。1.問い合わせ2.図面精査&見積もり3.詳細な商談(日本と海外どちらで加工をするかもこのときに決めます)4.ご契約5.部品などの調達6.加工7.海外加工の場合は輸出8.加工チェック9.納品
フィリールでは図面の作成から請け負うことができますので、お気軽にご相談下さい。
切削加工のコストダウン化は図面がすべて!
切削加工を依頼する際、上記では高価な工作機械や複雑な切削をするにつれてコストが高くなることをご紹介しましたが、それらは最初の図面に依存します。切削加工の依頼を受けた工場は、完全に図面に沿って加工を実施しますので、大きなコストダウン化を図りたい場合は、最初の図面の作成に対してよく吟味しなければなりません。フィリールでは図面制作も依頼主と二人三脚で作成させていただきますので、ご予算が気になる場合は、最善の図面をご提案致します。
近い将来は事業のスリム化、及び製造加工の一本化が常態化する
新型コロナにより多くの業界が事業縮小を余儀なくされていますが、それはメーカーだけではなく製造業も同じです。そのため、コロナが落ち着いたあとも、事業のスリム化と称して、多くの製造業が事業を縮小し、また、メーカー企業は取引先を限定して絞り、さらなるコストダウン化が要求されるようになります。
ものづくりとは一朝一夕にはいかず、一つの加工工場で請け負える金属加工の工程はごく一部となります。そのため、通常は切削加工はA社、板金はB社、塗装はC社と複数の製造業に加工依頼をするのが普通でした。しかし、今後は製造業も苦難を強いられるようになり、切削だけ、板金だけではなかなか経営が困難を予想されます。そのため、多くの製造業が協力しあい、1つの製品を図面起こしから製品完成及び納品まで請け負うようになるでしょう。依頼するメーカー側もそのつもりで製造業を探し、交渉する方が、お互いがより気持ちのいい取引をすることができ、結果的にコロナ以前よりもコストダウン化、短納期可が可能となるはずです。
海外工場に切削加工を依頼する一番の強みとは
海外工場に依頼するというと、「輸送量含めると、それほどコストダウンにはならないのでは?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。金属部品として輸入すれば関税は低いですし、トータルで見積もりを出すと、日本国内生産と比較すると雲泥の差があります。
一方で切削加工の依頼はナノマイクロメートルの精度が要求されるので、「海外工場だと品質に不安がある」というのも無理はありません。確かに切削加工の依頼内容によっては不良率が上がることもありますが、日本人が最終加工チェックにはしっかりと立ち合いますし、現地でも質のいい協力工場がありますので、お客様の元に納品される製品に関して品質に妥協はありません。フィリールではベトナム工場を有していますが、大阪工場と遜色のない最新の工作機械を設備しております。
量産の切削加工の場合は試作品から作ることができますので、細かなオーダーメイドも可能です。また、規制部品などは商社から購入するケースも見受けられますが、やはりコスト面を鑑みると工場から直接調達したいですね。新規の切削加工オーダーはもちろん、既存の部品調達なども、フィリールでは一貫して請け負うことができます。
海外工場に依存しない最適な切削加工の提案が可能
弊社フィリールでは、ベトナム工場が常に稼働しておりますが、本社大阪工場がやはりメインとなります。「海外の工場に依頼して失敗したから、もうこりごり」といった依頼主も少なくなく、また、メーカーによっては日本国内工場限定という条件を依頼につけるところも珍しくありません。これまで切削加工の海外工場といえば、中国が一強でしたが、昨今は中国の関税や人件費の高騰、また、部品の精密化が進み、中国では揃えられないオーダーも増えてきました。
弊社フィリールでは、「中国工場には依頼できないけど、やはり予算面から海外調達が必須のようだ。他の国でいいところはないか?」という依頼主に最低な提案をさせていただくことができます。
フィリールでは大阪近郊の依頼主とは、極力直接会って商談するように努めており、これは技術だけでは得られない信頼をお客様と構築したいからです。
切削加工及び金属加工のものづくり関してご入用の際は、弊社フィリールまで一度ご相談下さいませ。>>フィリールへのお見積りやご相談はこちら