切削を主業務とした金属加工の弊社フィリールにも、毎月の問い合わせの中に「半導体製造装置の部品製作」といった依頼をいただきます。
2000年代に入り急速なIT化の流れを受けて、半導体製造装置も年々高精度化が要求されています。しかし、一般の機械部品と比べると、半導体製造装置の部品はコストがかかり、またすべての工場で請け負える代物でもありません。
フィリールの強みは、要求されるあらゆる精度・品質に応えるだけではなく、弊社独自の海外調達により、金属価格が高騰している昨今においても安定した価格を提供できることにあります。
目次
製造業選びは慎重に。半導体製造装置の部品に求められるもの
半導体製造装置の部品を調達するさい、「最寄りの製造業」、「見積りで一番安い工場」、「こちらの要求する納期と予算にすべて応えてくれる」だけで製造業を選んではいけません。半導体製造装置の部品は非常に緻密にできていて、それこそナノメートルの誤差の範囲が要求されます。
それ以外でも「部品の素材は本当に適切か」、「強度を保つため、もっとシンプルな設計にできないか」など、製造業側の知識と経験も重要な要素となります。
一方で半導体製造装置の部品加工は工数が多い分、コストダウンにつながるアイデアや設計の見直し、効率化も考えることができます。「なんでもやります」というよりは、製造業側から積極的に提案をしてくれるところとお付き合いされるのがおすすめです。
半導体製造装置の部品は安いだけでは駄目。フィリールでは素材から提案できます
半導体製造装置の部品を「安い見積もりで請負います」とだけ謳う製造業よりも、しっかりと図面から確認し、素材や設計の提案や修正をして、二人三脚で部品製作ができる工場に依頼するのが、結局のところ企業担当者の要望するコストダウンや短納期、高品質に繋がります。
特に半導体製造装置の部品は、通常のアルミや銅ではなく、タングステンやアルマイトといった特殊な合金を使うのが一般的です。いずれも高精度を要求される切削技術が必要な一方で、素材は難削材と言われるほど加工が難しいことが挙げられます。
見積もりが安いだけで半導体製造装置の部品を依頼する工場を決めるのは、かなりリスクがあることが分かるかと思います。
半導体製造装置の部品不足の原因は?
半導体製造装置の部品は2020年のコロナ以降に慢性的な不足に陥っているのはご存知でしょうか。新型コロナを起因として世界が閉鎖してしまい、半導体需要が落ち込んだ中、2021年秋口になると、今度は急速に需要が回復。2022年11月時点でも供給が需要に追いついておらず、また、ロシアウクライナ問題も重なり、物流・金属素材価格が高騰しているのが現状となります。
半導体不足は2024年を目途に一旦は落ち着くと見られていますが、物価の高騰がどこまで従来価格に戻るかは不明となります。メーカーの調達関係者の多くが半導体部品加工業者の見直しを迫られているのではないでしょうか。
半導体製造装置のアルミ部品の切削も可能
弊社フィリールでは半導体製造装置における需要の高いアルミ部品の切削も積極的に受注しております。アルミの切削は多くの業者が請け負っていますが、歪みが出やすい素材のため、半導体製造装置の部品加工として利用する場合は、高度な切削技術とハイスペックな工作機械が必要です。
高精度な半導体製造装置の部品加工ができる工作機械を保有
弊社フィリールでは半導体製造装置の部品加工ができる5軸加工機や最新のマシニングセンタ、NC旋盤を取り揃えております。また、提携工場に依頼することで図面作成から表面処理まで請け負うことができるので、トータルでコストダウンを図ることができるのを強みとしています。
弊社の有するベトナム工場においても、日本メーカーの工作機械を持ち込んでおりますし、現地の提携工場とも良好な関係を築いているため、努めて高品質の部品加工を実現しております。
1万個以上の量産も可能。半導体部品を短納期で納品
弊社では、受注した半導体製造装置の部品を日本の大阪本社工場・ベトナム工場・中国工場の3箇所で機械加工することができます。
通常1万個単位の量産の場合は金型など射出成型を用いるのが一般的ですが、半導体製造装置の部品加工のような高精度が要求される場合は、時間とコストがかかりますが、1つ1つ切削するのが失敗のないポイントとなります。
中国には1万平方メートル以上の面積を有する大規模な部品製作工場を有しており、そこで量産が可能となります。小ロットの場合は大阪工場あるいはベトナム工場で加工することができます。
加工された半導体製造装置の部品は、日本にてしっかりと日本人技術者が加工チェックをしますので、不良品が納品されることもありません。日本で半導体製造装置の部品を作るのであれば、「安い」といっても原価と人件費が高いため限界がすぐにやってきます。その点ベトナムは日本の約7分の1の人件費で部品製作をすることができるので、大きなコストダウンに繫げることができます。
フィリールでは素材の海外調達による低コスト化を提案可能
フィリールは素材の調達を日本・ベトナム・中国・韓国の4か国で行っており、商社を介さず現地のサプライヤーから直接仕入れているため、普通の日本の業者では実現できないコストダウンと安定供給が可能となります。
上記でも触れたように、近年は異様なほど金属価格と物流コストが高騰しており、さらに円安も追い打ちをかけています。
「いままで依頼していた業者から4割以上の値上げを言い渡された」、「販売店から素材を調達できなくなったと言われた」とすでに多くのメーカー関係者や工場が苦境に立たされています。
もし「限られた予算内で半導体製造装置の部品を加工してほしい」というご要望があれば、一度弊社にご相談ください。コストダウン化のご提案をさせていただくことができます。