試作部品の加工を依頼する際、メーカーの中には試作業者に発注しているところも見受けられますが、試作部品は切削専門の製造業に依頼する方が、見積もりや納期、図面の提案すべてにおいておすすめすることができます。
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試作部品は数物・量産単価の数十倍高い!
試作部品は数物や量産といった大ロットで頼むよりも、単価は数十倍に跳ね上がるのが普通です。しかし、発注側からすると、もし規格に合わなかったり、予期せぬ不良を起こすことを考えた場合、ロット発注の前には必ず試作部品加工を業者に依頼するものです。
試作業者とは、この試作部品加工を専門に請け負っている業者となります。しかし、部品の試作加工の場合は、試作業者に依頼するのではなく、切削の専門工場に依頼する方が、断然おすすめとなります。
試作部品加工を切削工場に断られる企業も多い?
しかし、企業の中には
「以前試作部品の加工を切削工場に依頼したけど、断られたことがある
「試作部品加工の見積もりを切削工場に頼んだけど、すごい高かったし、納期がかなり遅かった」
という担当者も見受けられます。
試作部品加工は数個のみの受注であれば、手間がかかるだけで工場側からすると、あまり請け負いたくないのが本音ですが、その後の本受注も考えると、きちんと先見性の目があるた企業であれば、まず断ることはしません。
断った業者は、1.目先の損得しか計算しない、2.現在工作機械がフル稼働して受注できない、3.「このくらいふっかけてもいいだろう」と足元を見た、4.試作品の加工にあてがう工作機械がない、のいずれかが考えられます。
試作部品加工を切削工場に依頼するさいの注意点
試作部品加工を切削工場に依頼するさいは、詳細な図面だけではなく、その試作部品がどのような用途に使われ、どの部分に当てはめられるのかも具体的に工場担当者に説明をしてください。
また、寸法や公差は、不明点があれば積極的に工場担当者に質問し、逆に提案してもらうようにするのがおすすめです。試作段階でメーカーが打ち出す図面を見てみると、場合によっては精度や公差がオーバースペックであるケースもしばしば見受けられ、それが原因でコスト高となっていることもあります。
そのため、試作部品の加工依頼を工場にするときは、工場側が積極的に図面の改善案などを提示してくれるところがいいでしょう。
試作部品と量産加工は勝手が違うことにも注意しよう
試作部品で耐久性や強度、寿命などの性能判断をクリアし、実際の製品規格にも合致したとしても、そのまま量産化できるわけではありません。試作部品加工と量産加工では使う工作機械などに差がでるからです。そのため、工場選びの際は、試作部品の加工に手慣れている業者を探すことを強くおすすめします。
試作部品の依頼は一気通貫の加工を請け負っている業者を選ぶ
試作部品といっても加工工程は切削だけではありません。鋳造加工、塑性加工、表面処理、溶接、接合など多数の加工工程を踏む必要があります。そのため、工場を選ぶさいは、切削だけではなく、他のすべての加工も一気通貫で請負い、さらに提携先の加工クオリティにも責任を持ってくれる業者を探すべきと言えます。
海外外注の工場はおすすめできる?できない?
昨今は中小の切削工場の中にも、海外工場と提携をしたり、外注に出すところも増えてきました。しかし、単なる外注の場合は、精度や品質、納期に責任を持つことはできませんし、場合によっては加工が進んでから「ご要望の精度を出すことができませんでした」、「たくさん失敗してしまし、相手工場から引き受けることができないと言われた」といったトラブルも十分考えられます。
海外工場が自社工場か経営に携わっているならば安心
一方ですべての海外工場が危ういと言うわけではありません。例えば自社の所有している工場であったり、提携といっても資本金を出しているなど、深く経営に携わっているのであれば、相応の責任を持っておりますので、しっかりと納期管理からクオリティコントロールまで徹底しているはずです。
試作部品の加工は、工作機械や素材の選定など、将来の量産化と製品化を見越して計画しなければなりませんので、多数の工作機械を所有している業者に依頼すれば、それだけ選択の幅が広がるということもできます。
フィリールは3つの拠点で試作部品加工が可能!550台以上の加工設備を完備
弊社フィリールは日本に本社工場、及び中国には1万立方メートルの部品生産工場、そしてベトナムには切削工場を有しています。部品生産工場は弊社フィリールが取締役副社長として日本の総合窓口を担当し、1万個や10万個といった量産も可能としています。海外工場で作った試作部品は日本でも加工チェックを行いますので、万が一不良品が納品されてきても、日本で修正することができます。
試作部品加工の実績も豊富にありますので、是非一度フィリールにご相談ください。