アルミを加工して製品化を検討する際、まずは工場に試作品の依頼を出すことでしょう。
「どの工場にどういった流れで依頼すればいいか分からない」という方に向けて、今回はアルミ加工の試作品の依頼の流れや工場の選び方をご紹介します。
目次
アルミ加工の試作品を依頼する上での工場の選び方
アルミ加工の試作品はどの工場でも基本は請け負っているはずです。
ただ、試作品といっても1個のみのを依頼する場合は、料金が高額であったり、「素材が調達できない」、「工作機械が空いていない」などと言い訳されて断られてしまうこともあります。
アルミ加工の試作品を工場に依頼する際のポイント
・複数社から相見積もりをとる
・納期が明らかに遅い工場は避ける(おざなりにされるため)
・1000個、1万個といった量産目的であることを告げる
・できるだけ具体的な図面を用意する
・XFデータを用意する(必須ではないが、納期が短くなる)
アルミの試作品を依頼したいけど本生産を依頼するか分からない!
アルミの試作品の依頼を検討しているメーカーや調達関係者の中には「試作品は依頼したい。ただし、仮に成功しても本生産を依頼できるかはまだ不明」ということがしばしばあります。基本的に試作品は無料か実費のみで作成する工場もあれば、本生産の単価の数十倍の価格を請求するところもあります(特に近年はアルミ価格が高騰しているため)。前者は本生産の依頼を見越しての契約となり、後者は試作品だけでも利益を出せる契約となります。
基本的に多くの工場は本生産や量産ありきの契約と考えているので、もし本生産の予定が未定の場合は、必ず見積もり時に工場担当者に伝えるべきといえます。
アルミ加工の試作品に回数の限度はある?
アルミ加工の試作品を工場に依頼する場合、何回まで失敗や成功を繰り返せるのか、限度はあるのでしょうか。これは最初の契約次第ですが、5~10回までが一般的です。言い換えれば、これ以上試作品を作り直す必要があるのであれば、加工方法ではなく図面から見直すべきと考えられます。
工場や業者によっては試作品の一定回数までは無料としているところもありますが、上述したように本生産を依頼してもらう前提であることが条件となります。特にアルミの加工は工場によっては不得意とするところもありますので、工場の方からアルミ加工の途中で試作品の開発中止を言い渡すこともあるかもしれません。
試作品でかかる金額とは。見積もりの中身
では、アルミ加工の試作品を依頼したい場合、見積もりの中身・内訳はどのようなものが挙げられるのでしょうか。
・出張費
・材料調達費
・材料費
※アルミを含む複数の金属は、新型コロナ以降価格が急騰しているので注意が必要。
・発送費
・特急納品費用
などが見積もりの内訳となります。加工費の無料を謳う業者であっても、上記は請求するのが普通です※でなければ赤字になるだけなので。
ポイントとしては試作品加工でどこまで1つの製作所に依頼するかです。切削だけでいいのか、別の工程も必要なのかによって、提携先への運搬費や梱包費も発生する可能性があります。
アルミ加工の試作品。信頼できる製作所に依頼する
アルミと一重に言っても、99%以上の純度の高いものからマグネシウムや銅などの合金まで種類はたくさんありますし、使用用途によって切削する加工機械も選ばなければなりません。
また、試作品であってもしっかりと最後まで作り上げるため、指定の金属素材を漏れなく手配しますし、加工後の表面処理や技術者による最終加工チェックも怠りません。※工場によっては試作品でできる加工方法は限られています。
そのため、単純に試作品を請け負っているところではなく、アルミ加工の試作品の実績を多数有している工場を選ぶのがおすすめです。
見積もりでパスをした工場には、これまで作ったアルミ加工の試作品サンプルの写真を見せてもらうのもいいですし、図面作成から素材選定、実際の加工行程まで、どの程度具体的に相談に乗ってくれるかも重要です。
フィリールはアルミ加工の試作品の実績豊富。1個から量産まで歓迎
フィリールはこれまで数多くのアルミ加工における試作品を作ってきました。中小から大手メーカーまで、高精度な試作品の提供と量産化の提案をさせていただきます。
アルミ加工の試作品の流れ
① 問い合わせ
② 図面作成(手書きでもかまいませんので、最初に図面をご提出ください。それをもとに作ります)
③ 具体的な図面の精査と素材の提案と決定
④ プログラムの作成(DXFデータを頂けると、その分納期が早くなります)
⑤ アルミ加工に使用する工作機械の選定とプログラミング
⑥ 試作品で加工するアルミの調達
⑦ 図面通りにアルミを加工
⑧ 表面処理
⑨ 加工チェック
⑩ 納品
試作品だからといって妥協はいたしませんし、仮に図面通りにアルミ加工をしても希望の仕上がりにならない場合は、図面の見直しから再度お打ち合わせさせていただきます。
また、「とりあえず見積りが欲しい」、「相見積もりが必要だけど対応できる?」というお客様のご要望にもお応えすることが可能です。
①のお問い合わせの段階でより具体的な図面・設計図、精度、素材の種類などの情報を頂ければ、最短当日で見積もりを作成することもできます。
金属加工の試作品は1個から対応可能
金属加工の試作品段階では、1個から数個単位の少ロットずつ生産して精度を徐々に高めるのが通常です。仮に図面通りに制作しても、なぜか規格に合わないこともよくあります。
そのような状況も鑑みて、通常は1個からご依頼主のご要望数量の試作加工を実施させていただきます。
樹脂の切削試作加工も1個からロット対応可能
弊社フィリールでは金属加工だけではなく、切削においては「樹脂加工」も1個から対応が可能となります。プラスチックやフッ素樹脂の加工は金属加工と異なる切削技術と知識、実務経験が必要となりますが、弊社フィリールではベテランの技術者が在籍していますので、樹脂の切削も高い精度で加工することが可能となります。
フッ素樹脂は調達にも自信があります
近年はフッ素樹脂が高騰しており、販売店や商社によってはフッ素樹脂の販売を一時休止しているところも散見されます。弊社フィリールはフッ素樹脂の供給元である中国と深いパイプをもっているため、商社を介することなく調達ができます。
1年を通じて安定した数量と価格を維持することができるので、調達から加工まで依頼したいメーカー企業も是非一度ご相談ください。
アルミ加工の試作品後は量産もご依頼ください
試作品は1個から請け負っておりますが、ご満足いく加工・納品後は、量産・数物のご依頼もいただけると嬉しい限りです。
フィリールでは2022年より量産部門を立ち上げ、アルミ問わず加工分野において、試作品から量産まで一気通貫でお引き受けしております。
量産はこれまで大手メーカーからの受注も含めて豊富な実績がございます。1000個ないし1万個以上の量産化、および高精度の加工も強みとさせていただいております。
全加工工程をバックアップ可能。管理者の労力を大幅削減
本生産時には、切削以外の板金、溶接、表面処理といった加工も発生しますが、こちらも一貫して請け負うことができます。加工の進捗状況及び品質・精度を弊社で管理することによっては、依頼者(管理者)が大量の図面を持って各製作所を管理する必要がなくなり、別の業務に専念することができます。
フィリールではアルミ加工の試作品と量産の低コストを売りとしています
弊社フィリールでは大阪に本工場を置いているほか、ベトナムにも工場を有しており、中国には1万平方メートル以上の敷地面積を誇る大規模な部品生産工場があります。また、金属素材はベトナム、中国、韓国の三か国から適宜調達しているため、近年の金属価格の高騰や仕入れができない問題も最小限に抑えることができています。
協力工場も多数。すべての加工工程を一気通貫で受注・管理致します
弊社は切削工場となるため、アルミの試作品も旋盤やフライス等が主となりますが、本生産のご依頼の有無によってはその他の加工工程にも対応させていただきます。弊社では協力会社も多数おりますので、切削以外の加工も基本的にはすべて請け負うことができます。
海外工場ならではのコストダウン化を提案させていただくとともに、高精度を求めるのであれば、5軸加工機など最新の工作機械を取り揃えている大阪工場にて短納期にて請け負うこともできます。
アルミ加工の試作品をご検討の方は、是非一度フィリールまでご相談ください。