真鍮は金属加工素材の中でも、取り分け見た目が美しく切削加工にも優れているため、世界的にも需要が高い材料の1つとなります。
真鍮は数ある金属素材と比較すると、曲げ、溶接、切削、切断とあらゆる加工に対応することができ、電気製品でよく使用されます。しかしその反面、加工技術も必要となるため、業者を選ぶ際は真鍮加工に実績と自信がある製造業を選択することが重要となります。
目次
様々な用途に使われる真鍮は加工需要が高い
真鍮は銅と亜鉛の合金からなり、「黄銅」とも呼ばれています。漢字を見てわかるように、黄金色の外観が特徴で、ドアノブや台所用品といった日用品はもちろん、5円玉から銃の弾丸に至るまであらゆる業界で重宝されています。
真鍮はドアノブや金属楽器(ラッパなど)のように、そのまま手に触れて使うことが多くありますので、腐食を防ぐために使用用途によっては表面加工も必要となります。
真鍮は酸化がしやすい
具体的には真鍮に含まれる銅と酸素が化学反応を起こして酸化が発生します。長く愛用された真鍮家具や小物も、徐々にではありますが、錆びや黒ずみが進行してきます。酸化した黒ずみをとるためには、研磨剤で磨いたり、巣を付けて黒ずみを落とすことができますが、こちらも幾つかの技術がいるので、もし本当に大切な物であれば、専門家に依頼するのがおすすめです。
そもそも真鍮とは。加工オーダーする前に学習しよう
真鍮とは銅と亜鉛の合金の金属であり、銅の比率が多いと赤みを増し、亜鉛の比率が多いと黄色の発光が強くなる傾向にあります。16世紀頃から使われるようになり、当初は耐食性が高いことから、船舶内の金属によく使われていました。その後は17~18世紀頃にかけて銅と亜鉛の精錬技術が発達し、世界で真鍮が使われ始めました。真鍮は加工性が高いため、調度品や家具、武器にいたるまで利用されるようになりました。
真鍮の加工特性を知って業者にオーダー・依頼しよう
真鍮は銅と亜鉛の合金となるため、その特徴を活かして切削性が非常に優秀で、精密加工はもちろん、要望があれば1nm単位の超精密加工も受注が可能となります。
真鍮は上述したような、日常の身の回りにも頻繁に使われていますが、工業製品としてはナットやボルト、コネクターなどによく使われるため、小型の切削加工、及び量産に関する技術が工場側に求められます。
真鍮の加工特徴
真鍮は加工性が高いと言われていますが、真鍮には下記特性があることが理由となります。
真鍮の加工の特徴① 電気伝導性が高い
銅やアルミには劣りますが、ニッケルや鉄、鉛、チタンなどと比べると電気伝導性が高いです。そのため、電気系統のプラグや線にもよく用いられています。
真鍮の加工の特徴② 熱間鍛造性が高い
上述したように、真鍮は調度品から家具、精密機械の部品などあらゆる形に自在に変形させることが可能です。これは真鍮が熱間鍛造性があるため、高熱化でより高い加工性を発揮することができるからです。
真鍮の加工の特徴③ 展延性が高い
真鍮は引き伸ばしたり、薄く板状にすることも容易です。また強度もそれなりにあり、見た目も美観のためアクセサリーの素材としてもよく使われますね。
真鍮加工の難しいところ。オーダー・依頼する業者はしっかりと選ぼう
冒頭で真鍮は加工のしやすい素材であるとお伝えしましたが、一方で切削後にバリが発生しやすかったり、熱によって形が反ってしまうことも多々あります。また、真鍮は「置割れ」が発生する加工素材であることも特徴です。経年劣化によって粒界腐食が生じる現象で、ステンレスやアルミにも見られます。そのため、真鍮の加工オーダー・依頼をする際は、そのときの加工だけではなく、将来的な置割れなどのリスクを考えてくれる工場に依頼するのがおすすめです。
真鍮加工の経験が乏しかったり、必要な工具や設備が整っていない製造業社に依頼すると、断られることもしばしばあるほど。また、複雑な形状の切削を必要とする場合も、図面からしっかりと作成してくれる実績のある業者に依頼しなければなりません。
真鍮加工をオーダー・依頼する業者選択のポイント
加工業者を選ぶ際は、こちらの図面や設計図通りに加工できるかはもちろんのこと、上述したバリにも対応できる高価な工具とスキルの高い技術者が在籍しているかがポイントとなります。また、バリの具合は工作加工機にも左右され、当然高価な工作加工機ほどバリは少ないので、工場の加工設備も確認してみるといいでしょう。
真鍮は切削性が高い素材とは言われていますが、上述したようにバリや置割れの問題を考慮しつつ、切削時には潤滑油を使うかドライ加工にするかなど、技術者によっても加工工程や切削の考え方は異なります。
真鍮の加工方法は切削から溶接まで多様
真鍮は切削、鋳造、切断、曲げ、溶接とあらゆる加工が可能となります。展延性・耐食性が高いため引き伸ばすこともできますし、表面処理をほどこさずそのまま加工したものを使えるのも魅力の1つとなります。
ちなみに、真鍮は切削性が非常に高いですが、溶接を含める場合は高い技術が必要です。上述したように真鍮は熱伝導率が高いため、溶接をしようとすると、真鍮自体が溶けてしまうこともあります。
±0.1mmや±0.01mmといった高い精度の加工を求める場合は、金型を使わない切削加工を選ぶことになりますが、こちらもやはりスキルの高い技術者と工作機械、設備環境が必要となるので、依頼する工場を選ぶ際に注意してください。
フィリールでは真鍮加工のオーダーメイドも可能
弊社フィリールでは、真鍮加工の需要の増加に伴い、あらゆるオーダー加工を請け負っております。真鍮加工のオーダー時には、予算と納期を打ち合わせする過程で、場合によっては図面の再設計を弊社の方で提案させていただくこともあります。
真鍮は加工性が非常に高いことで知られていますが、依頼主の中には複雑な切削図面をお持ちになるところもあります。切削の工程が増えると、それだけ人件費や機械チャージが発生するので、予算に応じて、弊社の方で機能性を維持したままシンプルな切削図面を設計させていただきます。
見積重視の企業担当者必見!真鍮加工のオーダーはベトナム工場で受注も可能
もし、どうしても見積もり上、予算がオーバーしてしまうという場合は、弊社の有するベトナム工場での真鍮の切削加工を提案させていただくこともできます。
ベトナム工場でも日本メーカーの工作機械を整備していますし、表面処理は日本で加工させていただきますので、品質自体に問題はありません。ただし、昨今は新型コロナの影響で輸送に時間をいただいておりますので、納期についてはご相談させていただきますと幸いです。
真鍮加工の部品オーダーに自信あり!
フィリールでは真鍮加工の部品の量産も得意としています。ボルトやねじ、ホック、アクセサリーパーツ、ソケット、メカニカルパーツ、丸棒、取り付けハブといった小型部品は1万個から10万個単位での量産生産も可能。
フィリールの代表は中国に有する大規模部品生産工場の取締役副社長も兼任しているため、独自の調達ルートで安価に真鍮の加工品をオーダーすることができます。
真鍮の加工は試作品から受注可能
真鍮の切削加工をご依頼いただく際は、試作品から受注が可能となります。これまで依頼していた取引先が事情があって請け負えなくなった際は、是非弊社にお声掛けください。
納得のいく見た目と精度が実現するまで試作のお付き合いをいたします。
アクセサリーの真鍮加工も大量受注可能!
黄金色に輝く美しい真鍮アクセサリーは年代問わず身に着けられます。最近では小物ショップやアジアン雑貨店、100均のような安売りショップなどでも需要が高く、弊社でも1万個単位での真鍮アクセサリーの加工と量産が可能です。
また、アンティーク調の小物雑貨や家具なども承ることができます。
もちろん小ロットの真鍮加工も歓迎!
数十個から数百個単位の小ロットの真鍮加工ももちろん大歓迎です。図面作成からさせていただきますし、切削以外の加工も承ることで完成まで一気通貫でお付き合いさせていただきます。
小ロットだと断られてしまった方も、是非フィリールにご相談ください。
フィリールは真鍮の旋盤加工に自信あり。是非一度お問合せを
弊社フィリールは大阪に本社を置く切削を専門とした加工工場となります。真鍮加工においては創業以来多数の実績があり、大手の量産加工も受注しております。試作から1000個、1万個単位の量産まで経験が豊富な技術者が対応致しますので、ご依頼いただいた図面通りはもちろん、それ以上の出来栄えを求めて提案させていただくこともございます。
また、部品のオーダーメイドや既存パーツの10万個単位の調達も請け負っております。上述したようにフィリールは中国に1万平方メートルの大規模工場と提携しており、日本の大手商社や部品調達会社にも負けない低価格及び安定供給を強みにしております。
真鍮では旋盤加工、マニシング加工、フライス加工などが一般的ですが、弊社ではいずれも最新の加工機を揃えており、さらに5軸加工機、複合加工機を駆使した精密部品にも自信があります。まずはお問い合わせください。