機械の動力を伝える「シャフト」は、あらゆる産業・業界で使用されている、必要不可欠な部品パーツの1つです。動力を制御する中枢を担うため、高い精度と技術が必要となり、量産であればなおさら製造業者の深い知識と加工体制がものをいいます。
フィリールは産業用精密シャフトなど特注にも対応できるので、是非お問い合わせください。
目次
年々高精度を要求されるシャフト
パーツ同士の動力を伝えるシャフト。円筒状のものが多いですが、形状やサイズは使う製品によってさまざまで、基本は製品に合わせてオリジナルに作る特注品となります。そのシャフトは車産業を中心に宇宙、航空、医療、電子、建築などあらゆる場面で使われます。また、製品の高性能化・ハイテク化に伴い、シャフトの役割も重要視されるようになり、シャフト自体にも高い精度を要求されるようになりました。
シャフトは種類も豊富
上述したように、シャフトは基本的にオーダーメイドとなりますので、最初の設計書(図面)によって完成品の品質が決まります。では、シャフトにはどのような種類・タイプがあるのでしょうか。
最も一般的な「特殊ストレートシャフト」
真っ直ぐの円筒状で、多くの人がそれを見てシャフトと思うでしょう。ただし、昨今は使用用途の多様化を受けて、単なるストレートシャフトであっても、様々な機能性を持つシャフトも増えてきました。
産業用では定番の「多段シャフト」
多段シャフトはストレートシャフト上で太さを変えて段を作ったものとなります。産業機械に使うシャフトではありふれた種類ですが、ホームセンターなどで一般の人が見かけることはあまりないかもしれません。
変えのきかない完全オーダーメイド「異形状シャフト」
あてがう製品に合わせたオリジナルのシャフトの場合は、多くがストレートシャフトや多段シャフトとはまったく異なる形状になります。精密さを求められることが多く、シャフトの切削加工に対して深い知識を求められることはもちろん、技術者の腕や工作機械の整備も重要となります。
シャフトの中で最も難易度が高い「偏心シャフト」
中心軸が複数あり、形状が異形状よりも複雑なシャフトが偏心シャフトです。偏心シャフトを使う多くは、車やコンプレッサーエンジンにつなげるクランクシャフトとなるので、役割は非常に重要で、何よりも偏芯公差が相当厳しく、高い加工技術と工作機械を用いなければ加工することはできません。
シャフトの加工に使われる金属素材とは
シャフトの加工で使われる金属素材(母材)は幾つかありますが、定番どころは決まっています。強度のレベルや耐食性の有無によっても変わってくるので、素材の確認は怠らないようにしてください。
一般的にはコストで「SS400」で、あまり重要でない箇所にシャフトを使用するなら「S45C」、産業用精密シャフトでよく使われるのは「SCM材」や「SUJ2」となります。それ以外にも真鍮、ステンレスも高い頻度で選ばれる金属素材です。いずれも製品の仕様用途や切削工場が整備している工作機械の種類によって変わるので、工場担当者との打ち合わせも必要となります。
産業用精密シャフトの仕入れ・加工。工場の選び方
高精度な加工が求められる産業用精密シャフトを工場に依頼する場合は、依頼主が指定した金属素材及び図面の加工が実現できるかが肝心です。上述したように、シャフトといっても種類は多く、形状もさまざま。特に産業用精密シャフトは複雑な加工工程となりやすいため不良率も上がります。工場としては割のいい案件となる量産化が実現しない場合は、案件を断る工場もあるでしょう。
また、昨今は工場担当者のコミュニケーション能力も重要視されるようになりました。図面の複雑さにより、お互いの“ボタンの掛け違い”が発生しやすく、納品後に「規格に合わない」といったトラブルも発生しやすくなっています。
フィリールでは数多くの産業用精密シャフトの切削加工の実績があります
産業用精密シャフトを工場に依頼するときは、母材選びが本当に大切です。強度が引く母材だと経年劣化が早くなりますし、水回りで使う場合は腐食や錆びを考えなければなりません。
また、異形状シャフトや偏心シャフトの場合は高度な旋盤加工機が必要となりますし、精度の高いシャフトを加工するのであれば、それだけ機械チャージも高くつき、予算を圧迫します。
弊社フィリールでは母材の選定・調達に自信があるのはもちろん、旋盤もNC旋盤、複合旋盤、マシニングセンタ、5軸加工機を整備しているため、高精度のシャフトにも対応することが可能です。コストを心配される場合は、弊社所有のベトナム工場で切削が可能となります。
産業用精密シャフトをご要望の調達担当者は、まずは弊社フィリールにご相談くださいませ。