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S45Cの高周波焼き入れで硬度を高める工程とは?特徴・メリット・活用事例を徹底解説

2025.09.01(Mon)

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S45Cの高周波焼き入れで硬度を高める工程とは?特徴・メリット・活用事例を徹底解説

S45Cの高周波焼き入れで硬度を高める工程とは?特徴・メリット・活用事例を徹底解説

機械構造用炭素鋼の代表格であるS45Cは、自動車部品や産業機械のシャフト・ギアなどに広く利用されています。強度と加工性のバランスが取れた素材ですが、用途によってはさらに硬度を高める工程が必要です。そこで注目されるのが高周波焼き入れです。本記事では、S45Cにおける高周波焼き入れの仕組み、工程、得られる特性、適用事例までを分かりやすく解説します。

目次

  • S45Cとは?素材の特徴と用途
  • 高周波焼き入れとは?
    • 高周波加熱の仕組み
    • 高周波焼き入れの特徴
  • S45Cにおける高周波焼き入れの工程
  • 高周波焼き入れ後の硬度と特性
    • 焼き入れ深さ
    • メリットとデメリット
  • 活用事例
  • よくある質問(FAQ)

S45Cとは?素材の特徴と用途

S45CはJIS規格で定められた機械構造用炭素鋼の一種で、炭素含有量が0.45%程度の中炭素鋼です。炭素量が多いほど硬度は高くなりますが、加工性が下がる傾向にあります。S45Cはそのバランスが良いため、機械部品の標準材として非常に多く使用されています。

主な用途は以下の通りです。

  • シャフト類(回転軸、スピンドル)
  • ギアやカムなどの歯車部品
  • ボルト、ナットなどの締結部品
  • 金型部品

ただしそのままでは耐摩耗性に限界があり、使用環境によっては摩耗や変形が発生します。そこで施されるのが熱処理(焼き入れ・焼き戻しなど)です。

高周波焼き入れとは?

高周波焼き入れとは、高周波誘導加熱によって鋼材の表面を急速に加熱し、その後急冷することで表層を硬化させる熱処理方法です。表面硬度を高めながらも内部の靱性を保てるため、耐摩耗性と強度を両立できるのが大きなメリットです。

高周波加熱の仕組み

高周波電流をコイルに流すと、被処理材の表面に渦電流が発生し、表層だけが急速に加熱されます。この特性を利用して、必要な部分だけを選択的に硬化させることができます。

高周波焼き入れの特徴

  • 表面のみが硬化するため、内部は靱性を保持できる
  • 必要な部位だけ処理できる(選択焼き入れ)
  • 加熱時間が短く、寸法変形が少ない
  • 量産性に優れている

S45Cにおける高周波焼き入れの工程

S45Cの高周波焼き入れは、以下のような工程で行われます。

工程 内容
① 前処理 旋盤加工やフライス加工などで部品形状を整え、表面を清浄化。
② 加熱 高周波コイルで表面を急速加熱。温度は800〜950℃程度。
③ 急冷 水やポリマー液で急冷し、表層をマルテンサイト化。
④ 焼き戻し 過度の脆性を防ぐため、150〜200℃程度で低温焼き戻し。
⑤ 仕上げ 必要に応じて研磨や仕上げ加工を行う。

この工程により、表面硬度はHRC50〜60程度まで高められます。

高周波焼き入れ後の硬度と特性

S45Cは通常の状態ではHRC20前後の硬度ですが、高周波焼き入れを行うことで表層はHRC50以上に硬化します。一方で内部は比較的柔らかいままなので、全体としての靱性や耐衝撃性を保持できます。

焼き入れ深さ

加熱条件によって焼き入れ深さは変化しますが、一般的には1〜5mm程度です。シャフト類の外周部など摩耗しやすい部位に適用されます。

メリットとデメリット

  • メリット:耐摩耗性の向上、部品寿命の延長、部分的な処理が可能、寸法変化が少ない
  • デメリット:専用設備が必要、処理可能な形状に制限がある、初期コストがかかる

活用事例

S45Cの高周波焼き入れは、次のような部品に広く活用されています。

  • 自動車の駆動軸、カムシャフト、ギア
  • 工作機械のスピンドルや摺動部品
  • 産業機械のピン、ローラー
  • 油圧機器部品

特に摩耗対策や疲労強度の向上が求められる部品に最適です。

よくある質問(FAQ)

Q1. S45Cの高周波焼き入れで得られる硬度は?
S45Cは通常HRC20前後ですが、高周波焼き入れを施すと表層はHRC50〜60程度に達します。これにより耐摩耗性が大幅に向上し、長寿命化が期待できます。
Q2. 焼き入れ深さはどの程度まで可能ですか?
一般的には1〜5mm程度ですが、周波数や加熱時間、コイル形状により調整可能です。摩耗対策や疲労対策の観点から最適な深さを設定します。
Q3. S45C以外でも高周波焼き入れは可能ですか?
はい、SCM材(クロムモリブデン鋼)やSNCM材などでも可能です。ただし材質ごとに適正温度や冷却条件が異なるため、専門業者への相談が必要です。加工相談はこちら

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