目次
MCナイロンとは|基本特性と強度
MCナイロン(モノマーキャストナイロン、PA6系)は結晶性を持つエンジニアリングプラスチックで、耐摩耗性と衝撃強度に優れています。吸水性があるため寸法変化が起こりますが、適切な乾燥と加工条件で精密部品にも使用可能です。詳細な強度データについては、MCナイロンの特性に関して解説で詳しく解説しています。
| 特性 | 値の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 引張強さ | 80〜90 MPa | 衝撃吸収性が高く、機械部品に適する |
| 曲げ強さ | 110〜120 MPa | 高負荷でも変形しにくい |
| 吸水率 | 2〜3%(23℃、24h) | 寸法安定性に影響、乾燥処理が必要 |
ジュラコンとは|基本特性と耐薬品性
ジュラコン(POM、ポリアセタール)は、結晶性の高い熱可塑性樹脂で、寸法安定性と耐摩耗性に優れています。化学薬品への耐性も高く、機械部品や精密ギアなどの長期使用部品に最適です。耐薬品性の詳細は、ジュラコンの耐薬品性に関して解説で詳しく解説しています(参考: 日本アルミニウム協会)。
| 特性 | 値の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 引張強さ | 60〜70 MPa | 高い寸法安定性、低吸水性 |
| 曲げ強さ | 90〜100 MPa | 摩耗耐性と滑り性能に優れる |
| 耐薬品性 | 酸・アルカリ・溶剤に強い | 長期使用でも性能低下が少ない |
MCナイロンとジュラコンの比較|強度・耐薬品性
両素材の特性を比較すると、以下のような違いがあります。
- 強度:MCナイロンは衝撃吸収性が高く、ジュラコンは寸法安定性に優れる。高負荷の軸受やギアではジュラコンが有利です。
- 耐薬品性:ジュラコンは酸・アルカリ・有機溶剤に強いが、MCナイロンは特定の薬品に弱いため、使用環境を確認する必要があります。
- 加工性:MCナイロンは切削加工が容易で、ジュラコンは成形後の加工精度が高いが切削時は注意が必要です。
実務上の比較や活用シーンは、MCナイロンとジュラコンの用途比較に関して解説で詳しく解説しています。
用途別の選定ポイント
具体的な用途ごとに選定基準を整理します。
| 用途 | MCナイロン | ジュラコン |
|---|---|---|
| ギア・ベアリング | 耐衝撃性を活かす、短〜中期使用 | 耐摩耗性・長期使用向き |
| 搬送ローラー | 加工コストが安価で大量生産向き | 耐薬品性重視の特殊用途に最適 |
| ポンプ・バルブ部品 | 吸水による寸法変化に注意 | 化学薬品に強く、長寿命部品に最適 |
加工・成形の実務ポイント
MCナイロンは吸水性があるため、成形前に乾燥処理が必須です。ジュラコンは寸法安定性が高く加工後の精度が良いですが、切削加工時は工具摩耗や熱影響に注意します。射出成形や押出成形での具体的な温度範囲や冷却条件は、MCナイロン・ジュラコンの加工条件に関して解説で詳しく解説しています。
環境・経年劣化への対応
- MCナイロンは吸水による寸法変化を考慮し、使用環境に合わせて乾燥処理や設計補正を行う
- ジュラコンは薬品や紫外線に強く、長期使用でも性能低下が少ない
- 高温・湿度環境での部品選定は、吸水率・熱膨張係数を考慮することが重要
よくある質問
まとめ|用途に応じた最適選定
- MCナイロンは衝撃吸収性と加工性が強みで、短期〜中期の機械部品向け
- ジュラコンは耐薬品性・寸法安定性が強みで、長期使用部品に最適
- 部品設計や使用環境を考慮した総合的な材料選定が品質・寿命確保のポイント
本記事では、MCナイロンとジュラコンの比較・強度・耐薬品性の違いを徹底解説しました。用途や環境に応じて正しい材料選定を行い、失敗しない部品設計を実現しましょう。