切削加工の工程には旋盤やフライスなど幾種の工作機械を使いますが、今回紹介するブローチ加工もその1つ。表面や内側に特殊な形状を刻むことができ、自動車業界を中心にあらゆる業界で重宝されています。
そこで、ここではブローチ加工の特徴や種類、ブローチ加工を含む機械加工を依頼する場合の大阪府内のおすすめ製作所を紹介します。
目次
ブローチ加工とは?特徴や原理などを紹介
ブローチ加工とは機械加工の1種となり、ブローチ盤を用いてギザギザなどが特殊形状がついている鉄棒を穴に差し込み上下して削ることによって、指定した形状の削り加工を実現することができます。旋盤等でもできる場合はありますが、複数の工程が必要で、なおかつ時間がかかるため、実際はブローチ盤を使うのが効率よく加工できるポイントとなります。
自動車・航空航空業界で重宝。歯車や六角加工に最適
ブローチ加工は本来であれば難しい高精度を要求する内径加工を短時間で済ませることができ、なおかつ量産化ができる点に特徴を持っているため、歯車やスプロケット・スプラインを活用する自動車・航空業界で取り分け重宝されています。
それ以外でも農業用機械などエンジンを使う産業用機械でブローチ加工は必須の機械加工方法となります。
ブローチ加工のデメリット。止まり穴加工は苦手
ブローチ加工は基本的に穴を貫通させて望みの形状の切削を成功させます。そのため止まり穴加工には適していなく、その場合はスロッター加工を用いるのが現実的な機械加工方法と言えます。
また、ブローチ加工はブローチ盤と削りを行うブローチが必要ですが、製作所は要求されたパーツに合うブローチを調達する必要があるので、その分価格が上がります。大ロットの場合は徐々に安くなりますが、少量生産だとイニシャルコストが割高になることもよくあります。
ブローチ加工は大ロット・量産に適した機械加工方法
ブローチ加工は内径加工やキー溝加工と言った種類がありますが、いずれもまとまった数量の機械加工に向いています。冒頭で説明したように、既に目的の形状に刻まれているブローチを被切削物の穴に出し入れするだけとなるので、短時間で複雑な切削が実現できるのが大きな魅力です。
最初のブローチの調達費が高いため小ロット加工だとコストで負けてしまうかもしれませんが、ある程度まとまった量産加工であれば、これまで以上のコストダウン化を図ることも可能でしょう。
ブローチ加工を大阪で依頼するならフィリールへ
ブローチ加工はギヤや六角、キー溝加工などで非常に効率良く便利な機械加工方法ですが、あくまでも数ある切削技術の1つであることに変わりなく、部品制作をする上で大切なのは図面に正確かつ理想の精度を維持して切削を行い、納期とコストを鑑みて最適な機械加工方法を選ぶことにあります。
弊社フィリールは切削を専門とした製作所のため、ブローチ加工はもちろん旋盤・フライス・マシニングセンタ・5軸加工などあらゆる機械加工から最善を選択致します。
一気通貫で請け負うことでコストダウン化を実現
1つの部品は図面作成や表面処理など複数の工程を経て制作されます。メーカー担当者の中には何枚もの図面をそれぞれの製作所にわたしてばらばらに管理している人もいますが、それでは納期も遅延が発生しやすいですし、納品された部品が規格に合わなかった場合の責任所在が分かりづらい点も否めません。
弊社フィリールでは図面の見直し・再作成から表面処理まであらゆる工程管理を請け負います。納期管理・コスト管理もできるので、弊社の強みを活かしてコストダウン化も提案できます。
まとめ:ブローチ加工を中心とした部品制作・機械加工の製作所の選定は慎重に
ブローチ加工を中心とした部品制作は高い精度を要求するケースが多くあります。特に自動車のようなエンジン部品に使う場合は、公差がずれてしまうと車自体が動かなくなってしまいます。製作所の選定は是非慎重に行ってください。